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ハイヤードライバーを辞める人と長く続く人の違い|前職の疲れ方と待機時間の感じ方で分かれる

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はじめに

「ハイヤードライバーって、すぐに辞める人と長く続く人がいるけれど、何が違うの?」

「自分が続けられる側なのか、入る前に知っておきたい」

ハイヤーへの転職を考えていると、こうした疑問が浮かぶ方もいると思います。

私はハイヤードライバーとして約10年働き、専属を2社、請負を2社経験してきました。今は請負の仕事をしています。

先に結論をお伝えすると、私は次の2つに当てはまる人ほど、ハイヤーを長く続けやすいと考えています。

  • 前の仕事で疲れ切っていた人
  • 長い待機時間が苦にならない人

運転の上手さや、話のうまさではありません。

この2つに共通しているのは、ハイヤーの仕組みそのものに「続ける理由」を見つけやすいことです。

反対に、続ける理由を収入や担当先といった条件の側に置いていると、その条件が変わったときに気持ちが揺らぎやすくなると考えています。

この記事では、続きやすい人と辞めやすい人がどこで分かれるのかを、理由まで掘り下げてお話しします。

あわせて、2つに当てはまっていても辞めたくなるときがあることも、私自身の経験から書いておきます。

※働き方や勤務の決まり方は、会社や担当先によって異なります。この記事の内容は、私が経験した範囲をもとにしています。

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前の仕事で疲れ切っていた人ほど、ハイヤーは続きやすい

比べる相手が「前の仕事」になっている

ハイヤーにも大変な部分はあります。

帰る時間を自分で決められない、予定が急に変わる、待機中も呼ばれたらすぐに動かなければならない。

こうした負担をどれくらい重く感じるかは、何と比べるかで変わります。

前の仕事で疲れ切っていた人は、自然と前の職場と比べます。

私は前職の飲食業で、人間関係と忙しさに疲れ切っていました。

ハイヤーでも帰りが遅くなる日はありますが、前の仕事の疲れと比べると、今の疲れのほうが私には受け止めやすい種類でした。

一方で、前の仕事に強い不満がなかった人は、比べる相手がはっきりしません。

比べる相手がないと、ハイヤーの負担はそのまま「前の働き方で持っていたものを失った」と見えやすくなります。

例えば、閉店後の片付けで毎晩遅くなっていた人と、毎日定時で帰れていた人がいたとします。

同じように会食が終わるのを夜まで待っても、前者にとっては「前と同じくらいの帰り時間」、後者にとっては「自分の夜の時間が削られた」という出来事になります。

なぜ比べる相手でここまで変わるのか。

仕事のつらさは、その量そのものよりも「前より楽になったか、きつくなったか」で感じやすいからだと思います。

以前より軽い負担なら受け止めやすく、以前より重い負担は不満として少しずつたまっていきます。

「何も起きない一日」をありがたいと感じられる

ハイヤーの仕事は、問題が起きずに一日が終わることが一番の成果です。

時間どおりにお迎えし、安全にお送りし、何事もなく一日を終える。

売上の数字や、目に見える達成感がある仕事ではありません。

前の仕事でクレーム対応や締め切り、人手不足の穴埋めなどに追われてきた人にとっては、何も起きない一日はそれだけで価値があります。

「今日も何事もなかった」がそのまま安心につながるので、仕事の手ごたえをほかに探さなくても続けられます。

反対に、仕事に成長や刺激を求めて転職してきた人は、同じ一日を物足りなく感じやすいと思います。

待機と送迎の繰り返しで、昨日と今日の違いが見えにくいからです。

単調さが合わずに辞める人がいるのは、この受け止め方の違いによるところが大きいと考えています。

では、やりがいを求める人はハイヤーに向いていないのかというと、そうとは限りません。

お客様の予定を先読みして準備する、揺れの少ない運転を磨くなど、自分なりの手ごたえを見つけられる人なら続けられる余地はあります。

ただ、周りから分かりやすく評価される場面は多くないので、手ごたえを自分の中で作れるかどうかが分かれ目になります。

ただし、何に疲れていたかによって話は変わる

前の仕事で疲れていれば、誰でもハイヤーを続けられるわけではありません。

ハイヤーで軽くなりやすいのは、大勢の人に次々と対応する疲れや、ノルマに追われる疲れ、職場で周りの目を気にし続ける疲れです。

一方で、特定の人と毎日向き合うことに疲れていた場合は注意が必要です。

専属や請負で決まったお客様を担当するようになると、相手が上司からお客様に変わるだけで、似た負担が戻ってくることがあります。

疲れの中身とハイヤーの相性は、ハイヤーへの転職で後悔する人が見落としていることとして別の記事でも整理しています。

前職の疲れが続ける力になるのは、その疲れがハイヤーで減る種類のものだった場合です。

転職を考えている方は、「疲れた」で止めずに、何に疲れていたのかを一度言葉にしてみてください。

長い待機時間が苦にならない人は、勤務時間の大半を無理なく過ごせる

待機はどの働き方にもついて回る

ハイヤーの一日は、運転している時間より待っている時間のほうが長いことが珍しくありません。

朝お送りしてから夕方のお迎えまで待つ日もあれば、会食が終わるのを夜まで待つ日もあります。

しかも待機は、車庫番・専属・請負のどの働き方にもあります。

担当先が変われば待機の長さや場所は変わりますが、待機そのものがない働き方はほとんどありません。

つまり待機が苦痛な人は、勤務時間の大部分をつらい時間として過ごすことになります。

会社や担当を変えても避けにくいので、ここが合わないと長く続けるのは難しくなります。

もう一つ、待機への感じ方は慣れで変わりにくいとも考えています。

道や運転、お客様への対応は、経験を積むことで少しずつ身についていきます。入社直後に苦労したことでも、時間とともに楽になる部分は多いです。

ところが、何もせずに待つ時間をどう感じるかは、本人の性分に近いところがあります。

練習で伸ばせる技術とは違うので、入社前に一番確かめておきたい適性だと私は思っています。

「苦にならない」の中身は、暇に強いことだけではない

「待機が苦にならない」というと、退屈に強い人を思い浮かべるかもしれません。

ただ実際には、もう少し細かい点が関わっています。

私は、次の3つがそろっている人ほど待機を楽に過ごせると考えています。

  • 何もしていない時間に罪悪感を持たない
  • 途中で呼ばれても、気持ちを乱さずに切り替えられる
  • 終わる時間が読めなくても、イライラをため込まない

一つ目は、「仕事中なのに何もしていない」と落ち着かなくなるかどうかです。

次の運行の確認や準備を済ませたら、あとは待つことが仕事です。

私は待機中に動画を見たりして過ごしていますが、その時間にも給料が出ていることをありがたいと思える人は、待機を負担に感じにくいはずです。

二つ目は、何かの途中で出発になっても平気かどうかです。

「待機中に勉強や作業をすれば暇ではなくなるのでは」と考える方もいると思います。

ただ、予定が変われば途中で手を止めることになります。

「せっかく進めていたのに」と感じやすい人ほど、待機中に何をしていても落ち着きません。

やることを用意すれば解決する、とは言い切れないのはこのためです。

三つ目は、終わりの見えない待ちにどう向き合うかです。

会議が延びれば待機も延び、会食が長引けば帰りも遅くなります。

ここで時計ばかり気にしてしまうと、座っているだけでも疲れていきます。

終わる時間に幅があることを最初から前提にできる人は、同じ3時間の待機でも消耗の度合いが違ってきます。

暇には強くても、二つ目や三つ目が苦手という人もいます。

自分がどこでつまずきそうかを考えておくと、入社後の姿を想像しやすくなります。

▼運転していなくても待機で疲れる理由と、楽な待機・辛い待機の違いは、こちらの記事で詳しく書いています▼

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辞めやすいのは、続ける理由が「条件」の側にある人

収入や担当先は、自分では選びきれない

ハイヤーを選ぶ理由には、収入、高級車を運転できること、普段は行けない場所に行けることなどもあります。

どれも魅力ですが、共通しているのは、会社や担当先によって大きく変わる点です。

収入は、車庫番なら会社全体の予約の量、専属や請負なら担当するお客様がどれだけ動くかに左右されます。

どのお客様を担当するか、どんな場所へ行くかも、自分で選べる範囲は限られています。

続ける理由がこうした条件の側にあると、条件が変わったときに理由ごと揺らいでしまいます。

例えば、担当していたお客様の動きが減って収入が下がった、相性のよくない担当先に変わった、という場面です。

そのときに、ほかに続ける理由が残っていなければ、気持ちは辞める方向に傾きやすくなります。

続く人の理由は、ハイヤーの仕組みそのものにある

一方、前の仕事で疲れ切っていた人や、待機が苦にならない人が感じている「続ける理由」は、条件ではなく仕組みの側にあります。

  • 売上のノルマがなく、数字に追われない
  • 1日に接するお客様の数が少ない
  • 運転していない時間に、一人で過ごせる場面がある

これらは、会社が仕事を割り当て、お客様の予定に合わせて動くというハイヤーの仕組みから生まれるものです。

車庫番でも専属でも請負でも、大きくは変わりません。

私の経験では、車庫番の時期でも実際にお乗せするのは1日3組前後の日が多くありました。

そのため担当先が変わったり、収入が上下したりしても、続ける理由そのものは残ります。

1章と2章でお話しした2つのタイプが続きやすいのは、我慢強いからというより、続ける理由が条件に左右されにくいところにあるからだと考えています。

収入や非日常感を目当てに入るのはよくないのか

ここまで読むと、「収入を理由にハイヤーを選ぶのは間違いなのか」と感じるかもしれません。

そうではありません。

大切なのは、それだけを支えにしないことです。

条件がよいときは、どんな理由でも続けられます。

差が出るのは、収入が下がったときや担当先が合わなかったときに、「それでもこの仕事を続ける理由」が自分に残っているかどうかです。

入社前に、条件が悪くなった場面を一度想像してみて、それでも残りそうな理由があるかを確かめておくと、入社後に迷ったときの支えになります。

▼ハイヤードライバーに多い退職理由と、辞めやすい人の特徴は、こちらの記事で詳しく書いています▼

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2つに当てはまっても、辞めたくなるときはある

私が辞めたいと思ったのは、性格との相性が理由ではなかった

ここまで続きやすい人の話をしてきましたが、私自身はこの2つに当てはまっています。

前の仕事で疲れ切っていましたし、待機中も苦にならずに過ごせています。

それでも、辞めたいと思ったことはあります。

一つは、なかなか専属や請負に定着できず、収入が安定しなかった時期です。

もう一つは、泊まり勤務などで家族との折り合いをつけるのに苦労したときでした。

どちらも、待機が合わない、仕事が単調だといった話ではありません。

収入の見通しや家族との生活という、働く条件のほうから来たつらさです。

それでも続けているのは、そのつらさを上回る理由が仕組みの側にあったからです。私が今も現役を続けている理由は、別の記事で詳しく書いています。

合っていないのは仕事か、今の条件か

性格がハイヤーに合っていても、条件のつらさで辞めたくなることはあります。

そのときは、「この仕事が合わない」のか、「今の条件が合わない」のかを見極めることが大切です。

条件から来るつらさなら、働き方や担当先が変わることで軽くなる可能性があります。

例えば、泊まりが続くような担当は打診の段階で断ることもできますし、合わないお客様なら担当の変更を営業所に相談することもできます。

もちろん、すべての希望が通るわけではありません。担当先の空きや会社の判断にも左右されます。

それでも辞める前に打てる手があると知っているだけで、判断は変わってきます。

家族との生活が関わる場合は、一人で抱え込まず、帰る時間が読めない働き方について家族と話しておくことも欠かせません。

▼収入の不安や家族との両立で辞めたくなったときの考え方は、こちらの記事で詳しく書いています▼

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続きやすい人・辞めやすい人の違いを整理する

ここまでの内容を表にまとめると、次のようになります。

比べる点続きやすい人辞めやすい人
ハイヤーの負担を何と比べるか前の仕事のつらさと比べる前の働き方で持っていたものや、入社前のイメージと比べる
何も起きない一日の受け止め方無事に終わったことに安心できる手ごたえがなく物足りない
待機中の感じ方何もしない時間に罪悪感がなく、呼ばれても切り替えられる時間を無駄に感じ、終わりが見えないと消耗する
続ける理由がある場所ノルマがない、一人の時間があるなど、仕組みの側収入や担当先など、条件の側

※私の経験と考えをもとにした整理で、すべての人や職場に当てはまるものではありません。

右の列に当てはまるものがあっても、すぐに向いていないと決める必要はありません。

入社前に、次の3つを自分に問いかけてみてください。

  • 前の仕事で疲れていたことは、ハイヤーで減る種類のものか
  • 何もせずに待つ時間を罪悪感なく過ごせそうか。途中で呼ばれても気にならないか
  • 収入や担当先が思いどおりにならなかったとき、それでも残る「続ける理由」があるか

運転や接客まで含めた向き不向きは、ハイヤードライバーに向いている人・向いていない人の特徴でまとめています。

まとめ|長く続く人は、ハイヤーの仕組みに続ける理由を持っている

ハイヤーを長く続けやすいのは、次のような人だと私は考えています。

  • 前の仕事で疲れ切っていて、ハイヤーの負担を前の仕事と比べて受け止められる人
  • 長い待機時間を、罪悪感なく、呼ばれても気持ちを乱さずに過ごせる人

この2つが続ける力になるのは、ノルマがない、接する人が少ない、一人の時間があるといったハイヤーの仕組みそのものに、続ける理由があるからです。

反対に、収入や担当先といった条件だけを支えにしていると、条件が変わったときに辞める方向へ気持ちが傾きやすくなります。

ただし、2つに当てはまっていても、収入の不安や家族との両立で辞めたくなることはあります。私自身もそうでした。

そのときは、仕事そのものが合わないのか、今の条件が合わないのかを考えてみてください。

ハイヤーに向いているかどうかは、運転の上手さや話のうまさよりも、「何と比べて、何を理由に続けるか」で決まる部分が大きいと思います。

転職を考えている方は、自分の前の仕事と、待機の時間を思い浮かべながら、続ける理由が自分にありそうかを一度考えてみてください。

動画でもハイヤーについて解説しています

YouTubeでは、ハイヤードライバーの仕事内容や働き方を、図やスライドを使って初心者向けに解説しています。

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この記事の筆者
りょう
りょう
現役ハイヤードライバー
30代、40代、50代からでも最高の転職を!
都内大手ハイヤー会社で働く現役のハイヤードライバー。
前職までは飲食業に従事し、うつ病直前まで疲弊するもハイヤードライバーに転職して人生が劇的に好転。
普段脚光を浴びることの少ないハイヤードライバーという仕事について、いい事も悪い事も赤裸々にお伝えしていきます。
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