転職・適正

ハイヤー志望なのに最初はタクシー?新卒採用の意外な仕組み

ak1029519

はじめに

ハイヤードライバーには「ベテランが多い」「他の仕事を経験してから転職する人が多い」というイメージがあるのではないでしょうか。

若いドライバーを見かける機会が少なく、「ハイヤーは新卒採用をしないの?」と疑問に感じる方もいるかもしれません。

しかしハイヤー業界が一律に新卒採用をしていないわけではありません。

また新卒で入社しても最初からハイヤーに乗務するとは限りません。

会社によってはまずタクシードライバーとして数年経験を積み、その後ハイヤーへの配属を目指す流れがあります。

この記事ではハイヤーの新卒採用が少なく見える背景と、タクシー経験を経て配属される理由、就職前に確認したいポイントを解説します。

ハイヤードライバーに向いているか気になる方へ

「自分にもハイヤーの仕事ができる?」「接客が得意じゃなくても大丈夫?」と気になる方は、まず自分の適性をチェックしてみましょう。

25問に答えるだけで、安全運転・時間管理・接客・待機時間への適性など、7つの項目からあなたのハイヤー適性を診断できます。

ハイヤーは新卒採用をしていないのか?

新卒でもハイヤードライバーになれる

まず「ハイヤードライバーになるには、必ず他の仕事を経験しなければならない」という決まりはありません。

実際に業界大手の国際自動車の新卒採用ではハイヤードライバー職が設けられています。

新卒からハイヤーを目指せる会社もあるということです。出典:国際自動車・新卒募集要項

ただし採用方法は会社によって異なります。

ハイヤードライバーとして募集する会社もあれば、まずタクシー部門などに配属しその後のキャリアとしてハイヤーを用意している会社もあります。

「新卒採用があるか」と「入社後すぐにハイヤーへ配属されるか」は分けて確認する必要があります。

タクシーを数年経験してから配属される場合がある

新卒でハイヤーを目指す場合、最初にタクシードライバーとして働き、数年の乗務経験を積んでからハイヤーへ進むケースがあります。

その場合本人は新卒で入社していても、ハイヤー部門に来る頃にはすでにプロドライバーとしての経験があります。

ハイヤーの現場だけを見ると新卒社員が少なく感じられる背景にはこうした配属までの流れも考えられます。

ただし何年で異動できるのか、希望すれば必ず配属されるのかは別の話です。

会社の制度や募集状況によって異なるため、「数年働けば自動的にハイヤーに移れる」とは考えないようにしましょう。

なぜ最初にタクシーを経験するのか?

仕事として人を乗せる運転に慣れるため

自家用車を運転することと、お客様を乗せて仕事として運転することには違いがあります。

目的地へ到着するだけでなく急ブレーキや急ハンドルを避け、安心して乗っていただける運転が求められます。

例えば次のような点です。

  • 早めに危険を予測し、余裕を持って減速する
  • 発進や停車の際に、車体の揺れを抑える
  • 周囲の安全を確認して乗降場所を選ぶ
  • お客様の希望を確認しながら経路を判断する

これらはタクシーとハイヤーの両方に必要な基本です。

タクシーで乗務経験を積むことは、「自分が運転できる」状態から「お客様を安心してお乗せできる」状態へ成長する機会になります。

地理や道路状況への理解を深めるため

タクシーでは、さまざまな目的地へお客様をお送りします。

その経験を通じて主要道路のつながりや時間帯による混雑、ホテルや駅の乗降場所などを学べます。

ハイヤーでも経路を事前に調べることは欠かせません。

しかし道路のつながりを理解していると、予定していた道が通れない場合などに代わりの経路を考えやすくなります。

ナビを使う場合も地理の知識があれば案内された経路を確認する助けになります。

ただしタクシー経験があればすべての道がわかるわけではありません。

ハイヤーへ移った後も担当するエリアや施設に合わせた下調べは必要です。

さまざまなお客様への対応を学ぶため

タクシーでは年齢や利用目的の異なるお客様と接します。

会話を楽しみたい方もいれば、静かに過ごしたい方、急いでいる方、初めて訪れる場所に不安を感じている方もいます。

そうした経験は相手に合わせて接する力を身につける機会になります。

ハイヤーでも大切なのは一方的に話すことではありません。

必要な確認を行い、お客様が過ごしやすい距離感を保つことです。

会話の上手さだけでなく、話を聞く力や落ち着いて対応する姿勢も重要になります。

乗務経験を通じて適性を確認するため

タクシーで実務を経験する期間は本人がドライバーという働き方との相性を考える機会にもなります。

運転が好きでも仕事として長時間ハンドルを握ると想像とは違う部分が出てくるかもしれません。

お客様対応や体調管理の難しさに気づくこともあります。

会社側にとっても日々の乗務を通じて安全への姿勢や接客、勤務状況などを確認する機会になります。

ただしハイヤーへの配属で何が評価されるかは会社によって異なります。

タクシーの売上や勤続年数だけで決まると考えず具体的な条件を確認しておきましょう。

タクシー経験だけでは補えないハイヤー特有の仕事

運行前の準備や関係者との調整が必要

タクシーの経験はハイヤーでも生かせますが、仕事内容がそのまま同じになるわけではありません。

ハイヤーでは事前の予約内容をもとに、出発時刻や目的地、乗降場所などを事前に確認します。

担当する仕事によっては秘書や手配担当者との連絡も必要です。

目的地の住所を知っているだけでは足りず、「どの入口に車を着けるのか」「どこで待機するのか」まで確認することもあります。

こうした運行準備や調整はハイヤーの仕事として改めて身につけていく必要があります。

決まったお客様との信頼関係を築く場面がある

ハイヤーでは同じお客様を継続して担当する場合があります。

その場合一度の接客だけでなく、日々の対応の積み重ねが信頼につながります。

時間を守る、指示を正確に確認する、必要な連絡を欠かさない。

こうした基本を続けることが重要です。

また仕事中に知ったお客様の情報や会話を外部に漏らさないことも欠かせません。

タクシーでも守秘や丁寧な接客は必要ですが、ハイヤーでは担当業務に合わせた対応をさらに学ぶことになります。

タクシーとハイヤーはそれぞれ異なる専門性がある

タクシーからハイヤーへの配属と聞くと、「ハイヤーのほうが上の仕事」と感じる方もいるかもしれません。

しかしタクシーにはその場で変わる行き先への対応や、営業の組み立てなど独自の難しさがあります。

ハイヤーには予約に合わせた準備や継続的なお客様対応などの特徴があります。

タクシー経験を経ることは共通する基礎を身につける方法の一つです。

それぞれに専門性があり向いている働き方も人によって異なります。

ハイヤーで中途入社が目立つ理由

他の仕事で身につけた経験を生かせる

ハイヤーでは運転以外の社会人経験・人生経験が役立ちます。

接客業で身につけた気配り、営業職での調整、事務職での正確な確認などはハイヤーの業務にもつながります。

私自身も前職までの飲食業での接客経験が大きく役に立っています。

特に約束を守ることや、必要な報告を行うこと、相手の立場に合わせた対応は職種を問わず大切な力です。

そのためドライバー未経験でもこれまでの仕事の経験を生かして働く道があります。

新卒でハイヤーを目指すなら確認したいこと

最初の配属先とハイヤーへ進む条件

新卒の場合まずは入社後にどの仕事から始めるのかを確認しましょう。

特にタクシーから始める場合は次の点を聞いておくことが大切です。

  • ハイヤーへの異動制度があるか
  • 異動を希望できる時期や必要な経験年数
  • 配属にあたっての選考や評価条件
  • 過去に新卒社員が異動した実績
  • 希望どおりに異動できない場合の働き方

「ハイヤーを目指せます」という案内だけでは配属までの具体的な見通しはわかりません。

何年を目安に、どのような条件で目指せるのかまで確認すると入社後のギャップを減らせます。

タクシーの仕事にも納得できるか

ハイヤーを希望していても最初の数年間をタクシーで働くのであればその期間の仕事内容や待遇も重要です。

勤務時間、休日、給与の仕組み、営業エリア、研修制度などを確認しておきましょう。

「いずれハイヤーに行けるから」と最初の仕事をよく理解しないまま入社すると、働き方が合わず途中で続けられなくなる可能性もあります。

将来の希望だけでなく、入社後に実際に担当する仕事に納得できるかも会社選びの判断材料です。

直接ハイヤーを目指せる会社とも比較する

最初からハイヤーの仕事を希望する場合は新卒のハイヤードライバー職を募集している会社も調べてみましょう。

タクシーを経験する道とハイヤー職として入社する道のどちらが合うかは本人の希望や研修内容によって変わります。

配属の早さだけでなく運転や接遇を十分に学べるか、乗務開始後も相談できるかという点も大切です。

焦って乗務することより、安心して仕事を覚えられる環境かどうかを確認しましょう。

まとめ|新卒採用の有無だけでなく、配属までの流れを見よう

ハイヤーは新卒採用を一切していない業界ではありません。

会社によっては新卒で入社後、タクシードライバーとして数年経験を積み、その後ハイヤーへの配属を目指す流れがあります。

タクシーで身につけた安全運転、地理、お客様対応の経験はハイヤーでも役立ちます。

一方ハイヤー特有の運行準備や接遇は配属後も学んでいく必要があります。

新卒でハイヤーを目指す方は採用の有無だけでなく、最初の配属先や異動の条件まで確認しておきましょう。

「どの会社に入るか」と同じくらい「どのような道筋でハイヤーを目指せるか」が大切です。

読んでもまだ迷っている方へ

ハイヤードライバーの仕事内容を理解しても、「実際に自分が向いているか」はなかなか判断しにくいものです。

無料のハイヤー適性診断では、25問の質問からあなたの強みや注意したいポイントを確認できます。

記事を読むだけでは分からない「自分の場合」をチェックしてみましょう。

この記事の筆者
りょう
りょう
現役ハイヤードライバー
30代、40代、50代からでも最高の転職を!
都内大手ハイヤー会社で働く現役のハイヤードライバー。
前職までは飲食業に従事し、うつ病直前まで疲弊するもハイヤードライバーに転職して人生が劇的に好転。
普段脚光を浴びることの少ないハイヤードライバーという仕事について、いい事も悪い事も赤裸々にお伝えしていきます。
記事URLをコピーしました